愛着形成(安定型、不安型、回避型)

 





科学的にも創造性の高い子供は先生に好まれないことがわかっている。周りと同調せずに、独自のルールを作り出してしまう子供は嫌われて冷遇される。(参考元:アダムグラントのoriginals)

普段は冷遇されて問題視されるが、例えば、合唱コンクール用の絵画の作成とか、卒業アルバムの挿絵とか、そういうのは名指しで任されるのに、修学旅行とかは何も悪さなどしなくとも一晩中、担任が部屋の前を見張っていたとか、現にこういう対応をされてきたという実体験がある。

親や教師が好むのは、協調性と外向性が高い子供だというのもわかっている。そういう子が生き残りやすい社会なので、そうなって欲しいという防衛本能に近い親心が反映されている気もするが、しかしながら、時代は全然そうじゃなくなってきたものだから、色々とズレている気がする。

日本でよくいうみんなが大事は、みんな一緒だから尊いというわけではなく、それぞれの個性ある粒が集団を成して最強になる輪(和)になるということだと思う。みんないっしょ(個性も何も殺して足並みを揃える)は、戦後に持ち込まれた思想に過ぎない。

例えば、極端な例だけど、国語が得意で、数学が苦手な人と、国語が苦手で数学が得意な人が手を組むと、国語と数学が得意な組ができる。原理はこれでそれぞれが好きなことや得意な性質を伸ばし、欠点はそれが得意な人が補える、それらの集まりで欠点がやがて消えて最強集団になる(輪になる)それが八百万(たくさんの神々)でしょう。一神教が生まれたのは砂漠であり、多神教が生まれたのは自然が豊かな場所であることを考えると、海に囲まれ、山や森がたくさんある地震大国の日本にとって、自然というのは恩恵を受けられるものでもあるが、同時に、とてつもなく恐ろしいものでもある。地震雷火事親父という言葉から感じ取れるように、畏怖の対象でもあった。こういった環境なので、八百万…は森にも神、川にも海にも山にも湖にも、とさまざまな場所に神聖さを感じていたのもうなずける。

僕は力があるけど手先は不器用、ならば薪を運んでくれないか、私は体力はないが手先が器用なので服を作る、私は服は作れないが歌が上手いから歌ってみんなを楽しませる、といった具合でそれぞれができることをすればよく、みんなありのままで尊い存在なのだという意味合い。国家である『君が代』の君、とはいったい誰のことなんだろうか。天皇では?という意見もあるが、おそらく国民一人一人のことではないかと思う。神は自らを助けるものを助く、己を助けるのは他でもない己であるということ。だから、神社でも扉を開けば鏡が置いてあるというし、鏡に映るのは他でもない拝みにきた自分自身なのだ。

話を戻すと、集団を形成することはおまえのささいな欠点なんか、それが得意な奴がいくらでもいて、補って助けるから気にする必要はない、安心しろということ。それができるようになるから、集団というのは強くて意味がある。そしてその状態がちよに八千代に…(永遠に)続き、繁栄しますようにと。

けれど、今の時代はテクノロジーによって一人の天才プログラマーがいれば、ザコプログララマーが何人束になろうと敵わないという世界線に突入した。一人、優秀な奴がいれば、そいつのコピーを作れば良い。もはや、見込みのない人に投資するのは時間もお金も無駄である。誰かスペシャリストがいたら、もうその領域に新たに入る必要は無くなってきている。プログラムに関してはAIが勝手に自己学習してもう勝手にプログラムを作り出しているのだから、プログラマーという存在自体不要になる未来も近いのかもしれないが。

人と関わるよりも機械に任せたほうが早いし便利、とくれば人はますます孤立して個人の意識が強くなっていくだろう。現に個人主義的な価値観が過去今までないほど主流になりつつあるのではないだろうか。

ここで、最近読んだネオサピエンスという本で気になることが書いてあったのでシェアしたい。それは、『愛着形成』というものについて。

愛着形成は、主に心理学と発達心理学の分野で研究される概念で、個人が他者との関係を築く過程を指します。特に幼少期から始まり、生涯を通じて重要な役割を果たします。以下は愛着形成に関する要点です:幼少期の重要性: 愛着形成は幼少期に根付くことが多く、主に親子間の関係に影響を与えます。幼児期に安定した愛着を形成できるかどうかは、子供の健全な発達に大きな影響を与えると考えられています。

愛着スタイル: 愛着形成は個々の愛着スタイルに影響を与えます。主な愛着スタイルには安全な愛着、不安定な愛着、無愛着などがあり、これらのスタイルは他者との関係における信頼性や不安定性に関連しています。

影響と長期的影響: 愛着形成が適切に進行しない場合、将来の関係や心の健康に影響を及ぼす可能性があります。安定した愛着を持つ人は、他者との信頼的な関係を築く傾向があり、ストレスに対する適切な対処能力を持つことができるとされています。

経験に基づく: 愛着形成は主に経験に基づいています。親子や介護者との相互作用、支援、愛情、応答が、個人の愛着形成に大きな影響を与えます。
心理療法: 愛着形成に関する問題が生じた場合、心理療法が役立つことがありますが、特に愛着形成障害を抱える人々に対する治療が行われています。

愛着形成についての研究は、人間関係や心の健康に関する理解を深めるために重要な分野であり、個人の発達や幸福に対する影響を理解するのに役立ちます。


愛着スタイルは、愛着形成において個人が他者との関係を築く方法や傾向を示す概念で、主に幼少期の親子関係が影響を与えます。主な愛着スタイルには「安定型(安全型)」、「不安型」、および「回避型」があります。以下にそれぞれの特徴を説明します。

安定型(安全型)

特徴: 安定型の愛着スタイルを持つ人々は、他者との関係において安心感や信頼感を持ち、感情的に安定しています。
信頼と親しみ: これらの人々は親しい人々に信頼を寄せ、他者に対する感情的なニーズを適切に表現し、満たされることが多い。
関係の良好: 安定型の人々は一般的に健全な関係を築く傾向があり、ストレスの適切な対処ができる。

不安型
特徴: 不安型の愛着スタイルを持つ人々は、他者との関係に不安定さや過度の依存を示すことがあります。
不安定な感情: これらの人々は他者との関係において不安や不安定な感情を抱えることがあり、信頼感が不足している場合がある。
過度な依存: 不安型の人々は他者への過度の依存を示すことがあり、相手が不在の場合に不安や不安定な感情が強まることがあります。

回避型
特徴: 回避型の愛着スタイルを持つ人々は、他者との関係に避ける傾向を示し、感情的な距離を保つことがあります。
感情的距離: これらの人々は他者との感情的な距離を保ち、自己中心的な行動が増えることがあります。
過度な独立: 回避型の人々は他者に依存しないことを好むため、感情的に孤立することがあります。
愛着スタイルは幼少期に始まりますが、後の人生にも影響を及ぼします。安定型の愛着スタイルを持つ人々は他者との関係において健全な傾向があり、他の2つのスタイルは関係の課題を抱えることが多いとされています。しかし、これらのスタイルは固定的なものではなく、治療や自己認識を通じて変化することがあります。




愛着形成の型は安定、不安、回避に分けられるがヨーロッパだと回避型の割合が多くなっており、35%ほどいるという。日本でも25%で増加傾向にある。ネットが浸透し、昔はわからないことがあれば人に聞いていたところを今は検索という行為で代替することができるし、知識やニュース、うわさ、クチコミとさまざまなことがすぐにシェアされるので、人と直接的に関わらずとも情報が手に入るというのも大きいのかもしれない。

本書には「家族や友人よりも画面を眺めることに関心が集まっている。脳の可塑性により社会性や協調性が低下し、別の能力(現代により適応した情報の認識、精査、拡大)を伸ばす方向へシフトしているのではないだろうか」とある。また、こうした人々のコミュニケーションの機会事態が少なくなることで、質も低下してくるわけで、応答的な関わりが不足して愛着がダメージを受けるようになる。すると、最初はもっとかまってもらおうとして愛情を過剰に求める不安型や愛着の傷に苦しむ未解決型が一時的に増えるのだが、状態が進行すると愛情を求めることすら諦め、期待値をずっと下げることで安定しようとして回避型が増えていくのだ。

なので、社会的に見ると一時的に不安型や未解決型が増えるが、次第に回避型へと移行し、落ち着いていく傾向にある。不安型は不足したものを取り戻そうとしており、それができる状態がまだあるということ。それゆえ、むしろ豊かな社会状況で増加しやすい。

だが、現代に至ってはこの回避型の遺伝子を持つことが有利とされていて、そのためにそうした遺伝子が選択されているという可能性もある。個体レベルにとどまらず、その環境に順応するのに好ましい遺伝子を選択し、集団レベルで増やしていく仕組みは進化と呼ばれ、従来の進化は100万年単位で行われるスケールの現象と考えられているが、近年のように環境が激変するとその速度が加速するのではないかとも考えられる。

とはいえ、回避型の増加は環境の激変に対して生じている機能的な適応に過ぎないかもしれないが、自閉スペクトラム症という遺伝子レベルの変化も伴っているとすると選択のプロセスが集団レベルで急速に進行しているのかもしれない。もしくは激変する環境に適応しきれていない不適応状態とも言えるし、まだ安定した進化レベルに行きつかないが故の生みの苦しみかもしれない。進化のプロセスは複数の袋小路を生みながら、その多くは行き詰まる運命にあるが、いつしか壁を突破した者が現れて安定状態にたどり着くと新しい種となる。もしくは、進化の袋小路さえも突き破り、新たなテクノロジーを手に入れてしまったというべきなのか。

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